【05.11.03】前の土曜日、起きだしてマシンのスイッチを入れたが、久々にうまく立ち上がらないトラブル発生。何度も再起動してみたけれどもうまくいかず、パーティションを切ってあるHDが２つ、画面に現れなくなったりもしたので、CD-ROMから起動したり、機能拡張をいじったりと大騒動になってしまった。なんとか復活してもらって実家に行けたのが夕方。翌日は近くの植物園にある子どもコーナにめいっこたちを連れていく。ミニ電車や、大きな滑り台など遊具がいくつかあるので。上は来年小学校に上がるから、「すっとんで歩いて」（彼女の祖母談）いたが、下はどうも物心がついてきたのか、「こわい〜」と言って不参加（それでも帰る頃にはやる気になったので、久々に滑り台を経験できた）。お洗濯を終えた母が杖をつきつつやってきて、シートを広げてお昼にし、その後やってきた妹とともに隣の病院へ。そうやって、土日は過ぎていったのだった。

　榊原洋一『「多動性障害」児―「落ち着きのない子」は病気か？』（講談社＋α新書、2000年）は読了。

　「あなたに罪はない。悪いのは社会であり学校である」というのは原則的には正しい。しかしそう言いながら、社会や学校は目に見えて変わってきているだろうか。詰め込み教育やいじめは、そんなに簡単には変わっていかない。そしてそう言っている間に、個々の「多動性障害」の子どもは、自尊心を崩壊させながら、年を重ねていくのである。
　「多動性障害」の子どもの90％がリタリンを服用していると言われるアメリカの状態はちょっと行きすぎだが、重い「多動性障害」の症状をもち、家庭や学校でそのための不適応を起こし、自尊心崩壊の危機にある子どもは、薬物療法の適応性があるとわたしは感じている。〜（p.196）
　社会の高速化によって、「多動性障害」の人は以前にまして社会のなかで目立ちやすくなっている。リタリン使用量の急速な増加は、より多くの「多動性障害」の人が治療の恩恵を受けられるようになった、と解釈することもできるが、逆にそれだけ現在は「多動性障害」の人にとって住みにくい時代であるともいえる。リタリンなどによる治療なしでは生活しにくくなったと考えることもできるのだ。（p.198）

　「多動性障害」が、カッコつきになっていることにも注意してほしいと思うのだが、この著者の専門が、発達神経学、神経生化学であることを考えると、わたしの中での評価はより高くなるというもの。同じ新書で、アスペルガー症候群についても書いているので（『アスペルガー症候群と学習障害』）、手に入れて、読んでみましょう。

　えーと、やっと、山本貴光＋吉川浩満『心脳問題―「脳の世紀」を生き抜く』（朝日出版社、2004年）を買ったんですね私は。もちろん、知ってはいたんですが、最近、著者のお一人にお会いする機会があり（といっても、２度目ではありましたが）、榊原本のこともあって（どうして書棚から榊原本を取り出したのかについては、別の理由があるのだけど）、起動力となったわけです。評判がよいことは、アマゾンでいくつもreviewがついていることでもわかります。今年のわたしには、例年よりもはるかに強力に、細切れの時間しかないから、どこまで行けるかわからないけれど、持ち歩こうと思います。ジュディス・バトラーもデカルトを引いているけれど、「セックス」と「ジェンダー」の関係も、これなのよね（ここでの「ジェンダー」は、国連水準での意味です）。

　emca情報に１件入れて、水曜日と金曜日の授業を更新しました。そう、デスクトップマシンの不調は解決していないのでした。乗り換えしようとしていること（１ヶ月近く前に、Macminiを購入したのだが、まだ箱を開けることができないでいるのだった）に感づいているのか？

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